http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060628/zooma263.htm
■ 総論
日本で発売されるウォークマンケータイW42Sの音楽再生機能は、むかーしメモリースティックウォークマンと言っていた時代のウォークマンと、機能的には変わらない。そしてそのウォークマンがどのような業績を上げたかといえば、言うまでもあるまい。だがこのケータイは、実際には売れてしまうだろう。au、ソニー・エリクソン、ウォークマンの3ブランドが揃って、注目されないわけがない。そもそも電車なんかで聴くケータイの音楽再生機能に対して、そんなにムキになって言うことないじゃないかという話は重々承知しているが、逆にそれを言いだしたら下限が限りなく低レベルになってしまう。
その低レベル化によって消費者に聴く耳を持たせなかった結果が、結局日本の音楽シーンをダメにしたと思う。ケータイの音楽再生機能は、日本の音楽産業にとって非常に重要な位置を占める。そこにウォークマンブランドとして名乗りを上げる以上は、それ相応の位置付けとクオリティを期待しようというものだ。
ソニー単体で出すウォークマンではなく携帯電話ということで、いろいろな制限があったり、既存サービスとの共存も図らなければならず、なかなか思い通りの仕様に仕上がらなかったのではないかと想像する。パケットを使って貰わなければ話にならないキャリアにしてみれば、ローカルで完結してしまうウォークマンの機能は、微妙なポジションなのだろう。
「音質より利便性」は、マスの商品展開の上では正義となりうる。だが、着うたフルでは十分ではないという第一歩が、この製品が受け入れられる理由であって欲しいと願うばかりである。
激しく同意